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上記トレードマークの背景地図は、1991年当時の特許登録件数を陸地の大きさと形状に擬態化して、地図状に表現したものです。

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1.秘密保持契約とは

秘密保持契約とは、他者と取引等を行う際に、相手方との打ち合わせや資料提供などを通じて開示された情報を、第三者に漏らさないことを定める契約です。

他者と共同で事業や研究・開発などを行おうとする場合、検討段階であっても、秘密情報を相手方に開示しなければならない場合があるでしょう。そのような場合に、開示した情報は特定の目的のみに使用し、他に漏らさず、場合によっては返却あるいは完全に破棄することを契約で定めることによって、大切な秘密情報が流出することを防ぎます。

また、共同研究開発やライセンスに先立ち、秘密対象の技術情報を確認して、当該技術の実現可能性や採算性を確かめるという場合もあります。




2.不正競争防止法における営業秘密の保護

企業等が持つ秘密情報の中でも、不正競争防止法における「営業秘密」(同法第2条第6項)については、同法によって保護されています。しかしながら、「営業秘密」であるためには、以下の3つの要件を全て備えていなければなりません。


  • ①秘密として管理されていること(秘密管理性)
  • ②事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること(有用性)
  • ③公然と知られていないもの(非公知性)

特に秘密管理性については、情報へアクセスできる者を制限し、アクセス者が秘密情報であることを認識できることが必要であり、非常に厳格な管理がなされていることが求められます。また、仮に自社での管理が徹底されていたとしても、開示した先で管理が行われていなければ、秘密管理性が保たれているとは言えません。

そこで、不競法上の「営業秘密」とは認められない可能性がある情報も、個別に秘密保持契約を締結し、相手方に開示する、又は相手方から開示される情報のうち、「秘密情報」に当たるものは何か、「秘密情報」から除外されるものは何かを定め、また「秘密情報」をどのように使用・管理するのかを取り決めることで、自社の利益のために保護されるようにすることが肝要です。




3.知的財産と秘密保持

知的財産は、人々の「アイデア」から生まれてきます。そのため、それまで知らなかった情報を得ることによって、非常に価値のある知的財産が生まれることは、自然なことだと言えるでしょう。

秘密保持契約の下で行われる情報交換・検討の過程で生まれた知的財産が誰のものになるのか(権利の帰属)、どう扱うのかについて何の定め・制約もなければ、せっかくの知的財産を自社のために使うことに制約・障害が生じる可能性があります。また、そのことを懸念して、相手方に情報を開示できないとなれば、そもそも相手方との共同研究等のプロジェクトがスムースに進展しません。

特に特許権の取得には、発明たる技術情報が公に知られていないことが条件となりますから、相手方によって情報が公開されてしまった場合、権利を取得することができなくなってしまいます。その他の知的財産権についても、日本では基本的に先出願主義を採用していますから、抜け駆け出願をされたり、情報が漏れたことによって第三者に先取り出願されたりすることは、避けたいところです。

そこで、秘密保持契約において、開示された情報から生まれた知的財産の取り扱いを定めることによって、新たに知的財産が生まれた場合、お互いに納得した形で活用することができます。

このように、秘密保持契約は、今ある価値を守るだけでなく、これから生まれるかもしれない価値を守ることにもなるのです。




4.定めるべき項目

■秘密保持の対象

何を秘密として守るか、すなわち、秘密情報の定義を定めます。

記載漏れによって本来保持する必要のあるものが除外されてしまうことのないように、厳密に定めなければなりません。

また、秘密情報の態様(書面、口頭、電子データなど)に合わせて、「極秘」「Confidential」などの記載や適切な確認方法による秘密情報の範囲の明確化が必要です。



■秘密保持義務と目的外使用の禁止

「秘密情報を第三者に漏らさないこと」を定めます。秘密保持契約の根幹となる事項です。

ただし、以下の場合などは例外とするのが一般的です。



  • ①相手方の同意がある場合
  • ②弁護士・弁理士などの法律上守秘義務を負う者に開示する場合
  • ③秘密性が喪失した/している場合
     ⅰ)開示時点で既に公知であった情報、及び、開示後に当事者の違反行為によらず公知となった情報
     ⅱ)開示時点で既に自己で保有していた情報
     ⅲ)秘密情報によらず、独自に開発した情報
     ⅳ)正当な権限を有する第三者から、秘密保持義務を負うことなく、合法的に取得した情報
  • ④政府機関などから要求があった場合 など

また、「秘密情報は、開示された目的のため以外には使用しない」(目的外使用の禁止)ことも合わせて定めるのが通常です。たとえば、A社が開示した技術情報を元にして、開示を受けたB社が勝手に自社の技術に応用することは、A社としては認めがたいことです。秘密情報は、ある目的(例えばA社とB社の間でXYZ装置に関する共同研究の可能性を検討する目的)のために、必要だからと開示するのですから、その目的以外にみだりに使用されることを防ぎます。

目的以外に使用されることをさらに厳密に防止するために、秘密情報を取扱う人物の範囲(役職など)を限定したり、取扱者には十分な教育を行うことを定めたりすることも考えられます。


さらに、目的が達成された場合(前例で言えば、共同研究を行うか否かの検討が終了した場合)は、開示した側に返却するか、開示された側で破棄するように定め、情報が適切に管理されるようにすべきです。



■知的財産の取り扱い

開示された情報に基づいて、知的財産権の対象となる創作物が発生した場合の帰属や取り扱いを定めます。

以下のような内容が考えられます。


  • ①発生した時点で、相手方との共同発明か、自己の単独発明かにつき相手方と協議して
      権利の帰属と取扱いを決める。
  • ②発生した創作物に関する権利は、情報を提供した者に帰属する。
  • ③すべて共有とする。


■契約期間

秘密保持契約の場合、契約期間(通常は相手方との間で行われる情報交換の期間)の満了と共に全ての義務が終了するとしてしまうと、問題になる場合があります。情報交換が終了した後や目的が達成された後も、依然として秘密にすべき性質の情報もありますし、実質的に破棄や返却ができない場合もあります(例えば、プロジェクト担当者の記憶など)。

そのため、契約期間を定める場合、合わせて以下のように定める必要があります。


  • ①契約期間満了後も、秘密保持義務は永続的に継続する
  • ②契約期間満了後も、秘密保持義務は一定の期間継続する など

なお、上記①②の秘密保持義務期間中に、当該義務の対象となる「秘密情報」が秘密性を喪失した場合には、義務当事者は相手方の当該「秘密情報」についての秘密保持義務から解除されることになります。 情報を開示する立場からは、秘密保持義務は永続的に継続されるのが望ましいと言えます。一方、開示される立場としては、義務が続く限り、情報を維持・管理するための様々なコストがかかりますから、合理的な範囲で秘密保持義務が終了する方が望ましいでしょう。 どの程度の期間が合理的かは、秘密の程度や性質によって定めます。




5.様々な契約と秘密保持

契約がどういった形式・性質のものであれ、その契約に定められた事項を実行することを通じて、相手方当事者は何らかの情報を得ることがほとんどです。

秘密保持契約を結んで開示した情報を検討し、いざプロジェクトが実際に稼働することとなれば、その契約書(共同開発契約書や研究開発委託契約書など)を結ぶのが一般的ですが、それらの契約書の中にも、秘密保持義務を条項に加える必要がある場合があるでしょう。

この場合、どのような成果が生まれるのか、事前の検討段階より具体的になっていると考えられますので、知的財産の取り扱いや秘密の対象・秘密保持義務の範囲やそれらの例外などは、より実際のプロジェクトに即した内容(共同研究契約、共同開発契約、ノウハウ等のライセンス契約 等)にするのがよいでしょう。




6.契約締結後

上記のような秘密保持契約を締結しておけば、万事安心というわけではありません。

情報を開示する側も、受領する側も、後々の無用なトラブルを避けるために、注意が必要です。


  • 開示する側:開示した情報が、契約の対象たる秘密情報に該当することを明確にしておく。
    開示した時・場所・目的・当事者及び対象の情報 など
  • 受領する側:秘密情報に該当しない場合、その確認。
    自社保有情報 など



7.結び

企業のコンプライアンス意識の高まりによって、秘密保持契約は、非常に重要視されるようになっています。秘密保持契約は、その名のとおり秘密を保持するために結ぶものですが、適切な秘密保持契約を結ぶことができれば、単に秘密の流出を防ぐだけでなく、相手方との信頼関係を深めることにもなるでしょう。

「情報」は、現代のビジネスにおいて最も重要な要素の一つです。秘密保持契約は、そんな「情報」を守ることによって、損害の発生を防いで利益を守り、安心してプロジェクトを進めるための契約と言えます。




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